Andre Previn氏が2/28に亡くなったとネットのニュースで知りました。
私がジャズに目覚めた頃に聴きまくったピアニストだったのです。
ジャズピアニストとしての活動は60年代までがほとんどで(のちに思い出したように出してはいたけれど)以降、映画音楽との関わりや、クラシック音楽での活動の方がメインになったため、ジャズ作品は決して多いとは言えないしジャズピアニストとしてどこかで語られることも少ないながら私はこの端正なピアノに胸ときめいていたのでした。
そのそも私の叔父はジャズピアニストだったということは何度かライブのMCでも触れているのでご存知の方も多いかと思いますが、正直、所謂ジャズを弾いていた叔父の姿はほとんど見ていないのです。むしろシャンソンの方の活動が多く、ピアノよりもアコーディオンを手にする方が多かったからです。だから叔父の影響でジャズを聴き始めた、ということは実はないのです。
高校1年生のときに音楽の授業で時間が余ったから、と先生がレコードをかけてくれたことがあって、みんな、ふーーーーーーーんという感じで聴いて気にも止めなかったのだけれど、私は気になって気になって仕方なく、授業が終わってから先生のところに
『あのレコードはなんですか?』と聞きに行ってしまいました。
その時に見せられたのがビルエヴァンスのライブインTOKYO。
あの時の出会いがなければ今の私はなかったかもしれません。
そのあと、お小遣いを貯めてエヴァンスのレコードを始めて買ったのが『Easy To Love』という編集もの。
ジャズはかっこいい!とひたすら感動し、他のレコードも欲しくなったので、聞いてみたい!と近所の貸しレコード屋で誰なのかも知らないジャズのレコードを借りたのだけれども、運が悪いのか、それが初めから運命だったのか、バドパウエルのレコードを借りてしまい、『だめだこりゃあ!』になってしまったのでありました(笑)
ハードロック、フュージョン大好き少年が未知の世界への冒険に費やすことのできる金額などわずか。その中で中古屋で見つけた知らない人のジャズレコード。それがアンドレプレヴィンその人なのだったのでございました。
そしてそのアルバムが『Pal Joey』
私にとってのアンドレプレヴィンは長いことその1枚だけでしたが、その後、何年も経過して、ある時(いつかは覚えていない)ジャケットかわいいな、あ!アンドレプレヴィンやん!!と再会し喜んで買ったのが本作なのでした。軽やかでステキなアルバムでご機嫌で聞きまくりました。思い出のアルバムです。
改めて今日、追悼の意を込めてゆっくりと聞きましたが、本当にピアノが踊っていますね。
素晴らしきピアニストでありました。
アンドレ氏のご冥福を心よりお祈りいたします。
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